精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

「新時代の芸術家によせて」(6)   天川貴之

 

 他に蝉の一生をとってみても、七年もの間地中にあり、地上に出て一週間だけの生命を完成した美としてはばたかせることは一見かわいそうにも思え、何故に、自然は、一週間だけ地中にいて、七年間大空を飛翔させてやらないのかと感ずることもあるが、よくよく大自然の御心を汲み取ってみると、地中にあった蝉の姿は、まさしく「無用の用」の部分であって、この部分が存在することがどれだけ蝉の一週間の生命の素晴らしさを浮き立たせているかということを考えた時に、蝉が忍耐に忍耐を重ねて飛翔してゆく姿は、限りなく崇高なる芸術を思わせるのである。

 それはあたかも偉人や天才が忍耐に忍耐を重ねて、その晩年に偉大な創造物や業績を遺されることに似ていて、この大部分の目に見えない忍耐と努力の部分があればこそ、その偉人や天才の人生全体が崇高なる徳の輝きと芸術的なる感動を伴っているということを象徴しているかのようである。

 

(つづく)

 

 

 

by 天川貴之