「新時代のスポーツマンによせて」(4) 天川貴之
第五には、積極的な精神態度である。これは成功哲学の要であるが、それはまた、勝利の哲学の要でもあると言えるのである。
ともすれば、勝負にとらわれて、しかめ面の玉砕精神を持っている方も多いが、実は、かかる心は、負けている心の表情を自らつくり出しているのと同じなのである。
勝負にあたっては、「必ず自分は勝利するのである」という、積極的で、肯定的で、明るい精神態度を持たなくてはならないのである。
第六には、信念である。どのような困難に遭遇しようとも、どのような壁が立ちはだかろうとも、決して後退することなく、己が道を前進しつづけるという決意である。
そして、自らの道に全身全霊を賭けて打ち込んでゆくという精神態度が大切である。
まさしくこれは立派な「道」であり、自己の個性を体現した理念ある目標を設定し、これをどこまでも追求してゆくことである。
かかる「道」を発見し、「道」に最期まで生ききろうとする所に、最高の信念が生じてくるのである。
己が道を信じ、それを念いとして放射し続けることが、大いなる精神エネルギーとなってその方を成功させ、立派な選手として成長させてゆくのである。
by 天川貴之
(JDR総合研究所・代表)