精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

「新時代のビジネスマンによせて」(3)

 

 内なる愛、内なる理念を動機とした成功とは、永遠の幸福を与えるものであるし、その成功も、理念の顕れとして永続するものとなるであろうが、金銭欲や、名誉欲や、地位欲など、地上的なる欲を動機とした成功とは、欲しい欲しいという一念によって自分を縛り、他者を縛り、執着の苦しみをつくり、たとえ、一時的には成功したとしても、それ以上の反作用を後に受けることになるのである。

 無常なる動機の上に築いたいかなる楼閣も、無常なるものとなる。結果的には、一見、同じように金銭や、名誉や、地位を得ていたとしても、それが、純粋な愛、理念が顕れているのか、それとも、欲望が顕れているのかでは、大きな隔たりがあるものなのである。

 マックス=ウェバーは、かつて、プロテスタンティズムの教義において、「世俗内禁欲によるこの世的なる成功もまた神の栄光の顕れである」と説かれて以来、「富と神との二者に仕えることあたわず」というキリスト教圏に資本主義的精神が大いに興隆し、社会が繁栄することになったと説明されているが、このような成功の中でも、純粋な愛を実践した結果得られた成功のみが真なる神の栄光の顕われであるといえるのであって、欲得主義の結果得られた成功は、必ずしも神の栄光であるとはいえないのである。

 故に、決して、金銭的豊かさや、名誉や、地位などを否定してはならないが、同時に、決して、これらを動機として求めてもいけないのである。

 これらのこの世的なる成功とは、自然に与えられることをもって旨としなければならない。

 これらの成功は、その会社や、その社会から愛を与えられているということであり、これは、自らが真に純粋な愛を与えてゆけば、必ず、与えられるものなのである。

 

(つづく)