精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

「新時代の起業家によせて」(2)

 

 かつてのアメリカンドリームにおいて、数多くの成功者達によって実証されたことは、一体何であったか。

 それは、「念いが実現する」という真理なのである。まさしく、夢そのものに力があるという真理なのである。

 確かに、夢そのものは、目にも見えず、耳にも聞こえず、限りなく茫漠としたものに思われがちであり、故にこそ、価値なきものとして一蹴されることが多いけれども、一度、心の底の底より湧きおこる夢を確たるものとして念い描き、その想念を持続させる時に、そして、その夢の実現を深く確信して努力しつづける時に、一〇〇%実現するものなのである。

 これは、ニューソートの幽祖であるエマソンが、その一連のエッセイの中で力説された唯心所現論を、トラインをはじめとする数多くの成功哲学者達が具体的かつ実践しやすいものに体系化して広めていった思想であるが、アメリカで確固たる実績を残した大起業家達は、ほとんど例外なく、この思想の力によってこそ大成功を成し遂げたのであると自ら証言されているのである。

 鉄鋼王といわれるアンドリュー・カーネギーにしても、すべての巨富、すべての成功の源は、アイデアから始まるということを、一生涯かけて学びとった成功法則として、証言されているのである。

 また、彼は、若きナポレオン・ヒルに、同時代に生きた数多くの成功者の卵達に、念いは実現するという真理を実践していただいて、その効果の検証と、それに基づく成功哲学の体系化を依頼されたのであり、その成功者のリストの中には、発明王エジソンや、ベル博士、また、自動車王ヘンリー・フォードや、石油王ロックフェラー等の、蒼々たる名前が挙がっていたのである。

 これは、紛れもない歴史的事実であり、このような繁栄の法則、成功の法則を、数多くの思想書を通して、世の新しき常識として確立し、かつ、数多くの経営者を通して実証してみせえたということは、アメリカの数百年の歴史の最高の成果の一つであり、まさしく人類への遺産の一つであるのである。

 

(つづく)