「新時代の政治家によせて」(1) 天川貴之
国家を導き、国家の精神に生命を与えるのが、政治家の使命である。国家という生命体を、光の方へ、人類の理想、天の理想の方向へと導いてゆくことが、政治家の理想である。
政治システムにおいては、様々な考えの相違はあるであろうが、国政において指導的な立場に立つ人に、大いなる徳を期待するのは、かつてのギリシャでも、かつての中国でも、また、かつての日本でも、さらには、現代の時代においても同じである。
政治とは、本来技術でもないし、手段でもない。政治とは、本来の精神のあり方を決定し、本来の生命を決定することである。
人間にとって、精神なき意志決定も、精神なき行いもなく、その結果の責任は精神に帰せられるが如く、国家の政治というものも、国家の精神が根本にあり、政治家とは、国家の精神を大きく左右し、ある意味では国家の精神を代表するようになるのである。
政治家の精神が貧しければ、国家の精神性そのものが貧しくなり、国民全体の精神性そのものが貧しくなるのである。
今こそ、この日本に、世界に求められている政治家とは、まず何よりも自分自身の精神を修め、そして周りの人々の精神に良き感化を及ぼし、さらには、国民すべてに良き感化を及ぼしめるような人物なのである。
(つづく)
By 天川貴之