精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

『新時代の政治思想家によせて』(3)  天川貴之

 

 今の時代に神が望まれているものとは一体何であるのかということを考えてゆく上で、まず検討しておかなければならないことは、神と人間、信仰と理性という永遠のテーマであろうと思う。

 神は永遠不滅の理法であり、意志であり、光そのものである。そして、人間とは、その心の奥の奥に良心という形で永遠不滅の理法を宿し、理性という形で、神の意志と、神の光を宿す存在である。

 そして、人間の持つ理性とは、内なる光の認識力であって、それは、いわば、自己の内なる光の松明によって、神の理法、神の意志を照らしみるためのものである。ここでいう「理性的認識」とは、内なる光が外なる光を認識することであり、内なる理法によって、外なる理法を認識することなのである。

 これはプラトンイデアを認識するといわれたことと同じであり、ロックが自然法たる理法を認識するといわれたことと同じである。また、ヘーゲルが内なる永遠普遍の理性の法則を認識するといわれたことも同じである。

 すなわち、近代民主主義の要となる自然法の理性的認識ということは、結局の所、人間の理性による神の理法の認識のことなのであり、民主主義とは、本来一人一人の内に秘められている永遠普遍なる自然法に則って、これを具現化すべく生きてゆく所にその本質があるのであり、自然法という神の理法、神の意志へと向かうことに意義があるものなのである。それは、本来、自然法という神の理法、神の意志から離れて、堕落してゆくことを目的としたものではないのである。

 

(つづく)