精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

「新時代のマルチメディアクリエイターによせて」(4)  天川貴之

 

 社会は、現代に到るまで、農業社会、工業社会と進み、トフラーなどの言われる情報化社会を通過した今、マルチメディア社会に向けて、真なる創造的社会に向かっていると云われている。

 この創造的社会とは、天才の大活躍する時代であると思われる。単純労働的なものから、究極のソフト労働的なものに到って初めて、天才的価値が最大限に認められる時代に到るのである。

 しかも、創造力は創造力であっても、より人間性の向上へと導く理念的創造力こそが、真なる天才の条件となる時代になってゆくことであろう。

 そして、この天才とは、かつて釈尊が「一切衆生悉有仏性」と云われたが如く、すべての人々の精神の内奥に実在しているものであるから、これをいかに開発してゆくことが出来るかということが、人々の主たる関心事になってゆくのである。

 かかる環境の中で、新時代に活躍する未来型人類とは、自己の内なる天才の開発に成功した人々であろうが、それはおそらく、既成の教育システムや、従来の会社組織がよしとしていた人材とは、その光のあたる場所が大きく変わった人々であろう。

 その特徴を挙げるとすれば、受け身型人間ではなく能動型人間であり、記憶型人間ではなく発想型人間であり、画一的人間ではなく独創的人間であり、秩序型人間ではなく自由型人間であり、情報型人間ではなくインスピレーション型人間であり、現象的人間ではなく理念型人間であろう。

 私は、こうしたタイプの人間を総括して、新人類の次に登場する所の「理念(イデア)人類」と呼ぶことにする。

 かかる理念人類が色々な分野で登場し、無限の豊かさを、何の元手もなく心一つから無一物中無尽蔵に実現してゆく社会こそが、来たるべきマルチメディア社会なのである。

 

 (つづく)