精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

『新時代の歴史家によせて』(5)   天川貴之

 

 普遍なる真理そのものが各自の精神の内奥に秘められているのであって、それは、本来、全歴史の意識、絶対精神そのものと同一である。そして、この普遍なる真理を顕現して、真理の光をもって、歴史の中に真理の光を照らしてみる時に、そこに真理が顕れてみえるのである。

 人間が単なる肉片の塊にしかみえない人は、歴史をみても、単なる事件の連続であって、無意味なものに思えるのであって、人間を、限りなき絶対精神の一顕現としてみることの出来る人にとっては、歴史は絶対精神の自己展開そのものにみえるのである。

 従って、本来、万人が無限なる精神を宿している存在である以上、万人にとって、歴史もまた、無限なる精神の顕れとして観じられなくてはならないのであって、歴史の中に、無限なる精神を観じられるようになってゆけば、人類は無限なる尊厳を回復するに到るのである。

 歴史家とは、人類の眼である。人類は、歴史家の眼を通して、自己自身を、自己自身の歴史を知るのである。

 故に、歴史家は、人類の眼として、その理念の眼を開き、精神の眼を開き、歴史において展開されている所の理念を、書物の中に、各々の個性と精神の段階に基づく最高度の光でもって照らし出し、表現してゆかなくてはならない。

 新時代に望まれる歴史家とは、理念の眼をもって、人類の精神、絶対精神を語る歴史家である。

 あの古事記という歴史書によって、日本精神の理念が語られ、それによって崇高なる精神性を国民に与えたように、永遠に語りつがれるべき、新たなる日本精神の理念、新たなる日本精神の実相を描きだすことのできる永遠の灯を、全ての日本人に、そして、世界に掲げることの出来る歴史家である。

 

(おわり)