精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

「新時代の心理学者によせて」(1)   天川貴之

 

 心の世界とは広大無辺である。それはあの三次元大宇宙よりも広大なる世界が一人の人間の心の奥に潜在しているといえるのである。

 近現代において注目されている所の「無意識」の領域には、宗教でいう所の霊界や実在界も含まれているのである。

 例えば、高尚なる悟りの世界でいえば、マンダラのような図が、心の内奥には実在するのである。

 かつて、ユングが「元型」として呼ばれたものは、実在界にある存在のことである。その高次なるものを、我々は、「理念」と呼んでいるのである。

 これらは実在界において普遍的に実在し、地上界に対して実現せんとしているのである。

 それは、仏教のマンダラでいえば「内なる仏」であり、哲学でいえば「内なる真、善、美の理念」のようなものが、確固たる実在感をもって心の内奥には存在するのである。

 一方、例えば、フロイトの云われるように、性本能を中心とした霊界や、また、アドラーの云われるように、権力意志を中心とした霊界もあり、かかる無意識の要求を、人間は内より受けつつあるのである。

 このように、無意識の領域には、高次なる欲求源から、低次なる欲求源までがあるのであり、それらが多様なる個性をもって展開しているのである。
 

 (つづく)