「新時代の志士によせて」(6) 天川貴之
また、理念に対する絶対の信頼に基づいた志があれば、いかに地上的な逆境に置かれようとも、いかに地上的なる困難が現れようとも、いかに金銭や、名誉や、地位などが変転してゆこうとも、いかに時流が移りかわってゆこうとも、その志は確固不動にして、決して揺らぐことはないのである。
永遠なるものの永遠なる剛さは、まさにダイヤモンドの如しである。
しかし、そもそもの志が、不純な地上的欲望によって成り立っているとすれば、あらゆる現象の変転と共にその志は試され、もろくも崩れ去ることになるのである。
無常なるものの無常なる弱さは、まさにうたかたの如しである。
(つづく)
by 天川貴之