精神的ジャパニーズドリーム~理念の革命~

   新時代の日本のあらゆる分野において、「精神的ジャパニーズドリーム」を起こしてゆくための根本理念を提示します。

「新時代の音楽家によせて」(5)    天川貴之

 

 本来、音楽も、文学も、宗教も、哲学も、その根源においてコトバであるということは、例えば、ヘンデルやバッハが聖書をもとに作曲されていることを考えてみればよくわかる。

 もしも、それらが本来的に一なる基盤を持たなければ、イエス・キリストの言動を音楽的に表現するということは出来なかったはずである。

 イエス・キリストが言動を通して表現されたものが神的なるコトバであられたからこそ、根源なるコトバにまで自らの感情を高揚させ、感得して初めて、イエス・キリストの言動を音楽として表現し直すことが出来るのである。

 これは、グノーの「ファウスト」でも同じであって、ゲーテが「ファウスト」を通して表現されようとしたコトバそれ自身にまで遡って、自らの心を以ってそれを感得して初めて、ファウストの言動を音楽として表現することが出来るのである。

 このように、偉大なる精神による創造作品の内に、偉大なるコトバの調べを感得して、それらを、自らの心情が発している所のコトバの調べと共鳴させながら、偉大なる心情の調べに感化されるようにして、自らのコトバの調べを、より高く、より深く、より広く、磨いてゆかなくてはならないのである。

 

(つづく)

 

 

 

 

 

  by 天川貴之

(JDR総合研究所・代表)